【 06年07月02日 】メニュー開発

ピザの新メニューを考えて商品化するのは本当に大変だ。

12年前から開発を始めたわけであるが商品化できずに眠りについたピザも数知れずある。商品化する条件とは、おいしく、安く、見た目が良く、奇抜すぎないことが上げられる。この条件を満たすピザという物がなかなか生まれてこない。

しかし、ヒントは日常に沢山存在する。日曜日の新聞折り込みは、あらゆるジャンルのチラシが存在し、ひらめきを呼び起こす。無難なところで言えばスーパーのチラシ。今が旬な食材や、世間が注目している食材がすぐにわかる。また、他業種の飲食店のメニューからピザに転身させることが可能な商品があったりと実に勉強になる。暇な日にはぶらっとスーパーに出かけ、気になった食材を買い物カゴにぶち込んでレジを通る。

しかしこのようなパターンで開発することは遠回りな方法である。一番楽なパターンは食品メーカーが食材を売り込みに来て、その中に気に入った食材を発見できた時である。例えば新商品のソースを売り込みに来て、それが気に入ればそのソースに合うトッピングを模索していけば新商品が生まれる。

オリジナルな食材を思いついた場合は食品メーカーに協力してもらいレシピを伝えて食材自体を作ってしまう。また、フードショーという食品の展示会にも足を運ぶ。これはモーターショーの食べ物版である。食品メーカーが幕張メッセに集まり新商品の発表会が行われるが一般人は入場できず飲食店のプロしか入場は許されない。あらゆる食材の試食が可能であり、その中から気に入った物があれば商談を始めて取引を開始するわけだ。

突然アイデアが浮き上がる時もある。

店をまわってアルバイトがピザを作っているのを何となく見ていた時や、店長やアルバイトと何気ない話をしている時などにフッとアイデアが天から降りてくる。こうなったらしめたもの。次々とアイデアが降って来る。

ピザ開発以外の戦略的なアイデアまでもが降りて来る日もある。最近では各店のアルバイトからアイデアをもらうこともある。大概の意見は既に試食済みだったり検討はずれなものであるが、なにげにおもしろいピザが登場したり実に興味深い。特にインストアの意見は女性の感性なので自分には無い発想が潜んでいる。

ピザ開発を専門とした女性社員を募集し、商品開発部を設立したいものだ。最近は少しずつ開発から遠ざかっているので、もしそうなればこのまま商品開発から足を洗う日も来るかもしれない。