【 06年12月10日 】酒と体質

年末に突入しお酒を飲む機会が増えてきた。私は酒を飲むと『ザル』と呼ばれるほど酒に強い。今まで幾人もの『大酒飲み』の挑戦を受けてきたが、『無敗』である。

こんな自分が今でも信じられない思いである。と言うのも若い頃は人よりも酒が弱く、すぐに顔が赤くなり『酒が弱いキャラ』であったのだ。家系的にも両親は酒が弱いし、なにより酒が嫌いであった。今でも酒は好きではないが嫌いでもない。ただ飲む機会があれば『底無し』に飲めるようになった。周りの人が言うには「量もさることながら、飲むスピードが尋常ではない。」と言われる。

なぜ別人のような豪酒になったのだろうか?

以前にも述べたように『弱点の克服』の一例である。

酒が飲めない&酒が弱い、ということは人との付き合いが悪くなり、酒の席でも楽しめない。大人としての身だしなみとして酒が弱いのは大きな弱点と感じたことがあり、

「よーしがんばって酒に強くなろう!」と決意したのだ。

といっても医学的には、お酒に強い/弱いというのはアルコールを分解するの能力が良いか、悪いか、ということであり、これは基本的に遺伝からくるものであって変えることはできないそうだ。

ではなぜ私のようなタイプでも大酒飲みに変身できたのか?

アルコール分解は体内で2段階に分かれている。飲む機会が増えるとアルコール分解の第1段階までは、ある程度強くする(分解を早める)ことが可能らしい。第2段階の強化は不可能だそうだ。第1段階が強化されると脳に行くアルコールの量が減少することと、体全体がアルコールに慣れるという現象が起きて結果的に酒に強くなるらしい。医学的には矛盾している仕組みではあるが、現に、私は強くすることができた。

しかし、それは、かなり無茶をして成し得たものである。私の強くなった秘訣は『吐くこと』である。飲めない酒を気持ち悪くなる直前まで飲む。その後、トイレに行って指を突っ込んで吐く。スッキリした後、また酒を飲み、また限界直前に吐きに行く。これを繰り返すのだ。限界まで飲んでしまうと、ここまでできない。あくまでも直前でストップし、余裕のあるうちに吐く。これを飲むたびに繰り返していると限界の量が増えていく。吐く回数も減っていくのだ。そうしているうちに、かなりの酒を飲んでもまったく吐かなくなった。気が付けば『無敵』の男のできあがりとなった。

こうして『酒が弱い』弱点を克服できた。おかげで楽しい酒が飲めるようになったし、飲み会も有意義な時間として活用できている。社会ではやっぱり酒の弱い男は認められないし、なさけない存在とみなされてしまうものだ。

かと言って私の方法で酒が強くなるとは限らない。下手をすれば急性アルコール中毒か肝臓疾患で死んでしまう可能性もある。私はその危険性を乗り越え、根性で物にしたようなものだ。

最近は飲酒運転の取り締まりも厳しく、飲みにくくなった。(あたりまえ!)

今年もあと少し。年末年始に、おいしい酒が飲めるようにやり残しのない年越しを目指そうと思う。