【 07年02月25日 】冬だけの遊び

ここ数年の冬にはまっているのがワカサギ釣りである。ワカサギ釣りといえば湖の氷に穴を開けて釣るスタイルをイメージする人が多いと思う。数年前に長野県の湖にこの穴釣りに挑戦したことがある。寒がりな私は氷の上にテントを張り、その中で火を起こしてイスにすわりながら氷の穴に釣り糸を垂らして釣りをした。

全然釣れない…。

ワカサギ釣りと言えば100匹〜200匹釣れるのが定番の釣りなのに、釣れないのだ。釣りには自信のある私であるが、この時はまったく歯が立たなかった。しかもテントの中でも床は氷なので足の裏からキンキンに冷え、かなり苦手な部類の釣りである。

結局、釣れたのは30匹程度で敗北感を味わった。しかし、釣れたてのワカサギをその場で天ぷらにして食べたが、かなりおいしかった。

最近のワカサギ釣りはこの穴釣りとはまったく違うスタイルだ。5年ほど前に完成した神奈川県にある宮が瀬湖での釣りである。この湖は基本的には釣り禁止である。湖に降りて釣りをすることは禁じられている。そこで考えたのが橋の上からの釣りである。ただ橋の上から釣りをしても釣れない。ではどうするか。

ワカサギの夜釣りである。本来、ワカサギは昼間に釣るものである。ポイントを決めてワカサギが回遊してくるのを待って釣るのが基本である。夜になるとワカサギは目が見えないので釣れないのである。

ではなぜ夜釣りなのか?

昼間は回遊して動き回っているワカサギを夜には一カ所に集めることができるのだ。

その方法は…電気である。

発電機(ガソリンでエンジンを回して電気を発生させる機械)を持っていき、橋の上に設置してロープを使って電球を水面ギリギリまで落とす。そうすると水面下にはプランクトンが寄って来る。そのプランクトンを食べにワカサギが集まってくるのだ。そこに14本〜20本の針がついた仕掛けを入れる。

すると、釣れる、釣れる。入れ食いである。

100匹以上は軽く釣れる。穴釣りの苦労とは大違いだ。

この橋というのはどういう橋かというと、普通に車が通る2車線の道路である。そこの歩道部分で釣りをする。最近では快適な釣り環境を求めてやりたいほうだいである。

発電機を利用して、電気ストーブ、電気ポット、電気コンロで料理をしながらストーブで暖まり、温かいコーヒーを飲みながらカウンター調のイスにすわり、のんびりと釣りをする。今度はコタツまで用意しようかという勢いである。お約束のワカサギの天ぷらも最高である。大勢の釣り友達と行くので橋の上はちょっとしたパーティー会場のように盛り上がる。

完全に大人の遊びである。なかなか他の人にはまねできない独特な釣りのスタイルを確立した。橋の上を車で通る人はその光景を驚いて見ているようだ。

宮が瀬湖は、夜ならば車で30分で行ける距離にあり手軽に釣りに行けるし、なにより水がきれいなので魚がおいしいのだ。こんなgood pointが近くにあるとはなんてラッキーなのであろうか。しかもこの宮が瀬湖は山の中にあるので空気はおいしいし、釣りをしている近くには野生の猿やシカがいて、いつも釣りをしていると近くで鳴き声が聞こえてくる。熊が降りてくる可能性もあるが、その時はその時で何とかなるであろう。熊鍋でもしてやろう。

日頃のストレス解消には釣りなどのアウトドアライフが一番だと痛感する。もうそろそろワカサギもシーズンオフである。冬が嫌いな私を楽しませてくれる偉大なる自然に感謝。