【 07年04月01日 】ジムの強者
スポーツジムに通いだして7年になる。かなりの体力がついた。ジムの中でも『強者』の部類に入ると思う。
だがジムには私以上の『強者』がいる。その人は佐藤さんという人だ。最初に見たその人の印象は40〜50歳ぐらいで年の割に良い筋肉を持っているなぁという感じであった。最初は話をすることもなかったが、どうも私と同じ匂いがする人だと思っていた。
ある日、その人に話し掛けられた。それから挨拶をするようになり、会うたびに話をするようになった。
「佐藤さんはおいくつですか?」
と尋ねたところ
「72歳。」
との答え。
「えーーーっ72歳ですか!!」
信じられないことに72歳であることが判明。筋肉は私よりムキムキだし、どう見ても72歳には見えない。
こんな人も世の中にいるんだなぁと感心した。
話を聞いてみると、どうも私と共通点が多いことに気がついた。
●若い頃、山登りをしていた。
●熱帯魚を沢山飼っている。
●釣りが好きである。
●パワーを求めて筋トレしている。
これだけ私との共通点があった。今まで生きて来てこれほど共通点がある人と出会ったのは初めてである。
最近ではジムで会うたびに山の話、熱帯魚の話で盛り上がる。最近でも山登りに行ったり、鎌倉までマウンテンバイクで行ったりと恐ろしい老人生活を送っている。
やはり体を鍛えている人間は老化しにくいのだと実感できる。ジムにいる年配の人の年齢を聞いて見ると、やはり60〜70歳の人が多いのだが見た目はとてもそう見えない人ばかりである。
私はジムに行くとメチャクチャハードなトレーニングをしている。前にも話したが1日で20トンの重さを上げ下げしている。周りの人から「がんばりすぎじゃない?」と声をかけられる日もある。
7年間でジムのマシーンを数台壊してしまった。
●エアーを入れて腹筋を鍛えるマシーンで普通の人が40kg前後でトレーニングするところを私は120kgでトレーニングしていたところ、エアーが抜けて100kgしか入らなくなってしまった。もっとも、そのトレーニングで背中の肉離れを起こしてしまったが…。
●背中を鍛えるマシーンでやはり普通の人が40kgでやるところを110kgで行い力を入れたら、腰に巻くベルトのバックルが「パキーン」と音を立てて割れてしまった。
●マシーンの重さを変える鉄の棒の先についているプラスティックのつまみを思いっきり引っ張ったらつまみだけとれてしまい、二度と重さを変えられなくなった。
●トレッドミル(ランニングマシーン)で全速力の設定で長時間走っていたら突然マシーンが停止して二度と動かなかった。
反省しなければならないことばかりだ。
しかし、ジムで注目されることもある。
最近、新しいマシーンが入った。それは体の筋力とバランスを測定する機械である。コンピューターの言う通りにトレーニングを行うとグラフで結果を表示してくれる優れ物だ。結果のグラフを見ていると、一人の男性が近づいてきて
「おい、来てみろよ!このお兄さん凄いグラフ出てるよ!」
と大声で叫んだ。するとぞろぞろと周りにいた人たちが集まり私は取り囲まれた。
「完璧なバランスだし、最高筋力が半端じゃないな!」
と私を差し置いてざわざわ騒いでいる。はずかしくなり
「どうも、どうも。」と私はその場を去った。
腹筋を鍛えるローラーを使っているが、普通は、ひざをついて行うトレーニングを私は、ひざをつかずにつま先で行っていると
「凄いですねー!ひざ無しですか!?」
と良く声をかけられる。インストラクターにも「私にもできないよ。」と言われるしまつ。
最近は周りに人がいないことを確認してからやることにしている。
私も佐藤さんのような老人になりたい。いや、佐藤さん以上の老人になろうと心に誓いながらトレーニンに励む今日このごろである。