【 07年04月08日 】ビール探索
4月に入り、花見シーズンまっ盛りの今日この頃。外でお酒を飲むのは格別にうまいのである。とは言っても花見をする機会は全然ない。相模原店の店長をしていた頃は店の近くの松ケ枝公園で夜中に花見をしていて警察のお世話になったこともある…。
山で飲むお酒は、更に群を抜いてうまい。
高校生の頃は部活動で山に登るのだが、顧問の先生の目を盗み、お酒を山に持って行くことが多かった。
ただでさえ重い荷物に加え、ビールなどの酒類をザックに忍ばせて行く。ズシリと重く肩に食い込む酒の重さ。
テント場に着き、近くの川に一目散で降りる。そしてビールをビニール袋に入れて川に沈める。そして夜中に顧問の先生が寝静まった頃に川に降りてビールを回収して朝まで飲む。こんなおバカな高校生であった。
ある登山の時もいつものように川にビールを沈め、夜中に回収に行くと
「無い!無い!ビールがない!」
どうやら川が増水して流されてしまったようだ。
後輩「諦めましょう。しょうがないですよ。」と言う。
『しょうがない』と言う言葉が大っ嫌いな私は、
AXE「諦めきれない!あんなに重い思いをして持ってきたのに…。よし、川を下るぞ!」
後輩「無理っすよ!こんな夜中の暗闇の中、川を下るなんて自殺行為ですよ!」
AXE「じゃあ、お前はテントで寝てろ。」
後輩「…。僕も行きますよ。先輩は言いだすと聞かないから。」
ということで二人で夜中の川下りをすることになった。
時間は深夜の2時をまわっていた。
崖を降りたり、ずぶ濡れになりながら暗闇の川を下る。
後輩「熊でも出たたらどうしますか…」
とマイナス思考な発想ばかり並べる。
AXE「ビールに熊鍋だ。」
プラス思考の私にあきれる後輩。しかし、相当川を下っても発見できない。
さらに
後輩「もう無理ですよ…。見つかりませんて。」
AXE「もう少しだけ下ろう。絶対見つけるさ。」
もしかしたら先生に見つかり回収されたか、野生動物に持って行かれたか…と思い始めた。
それから数時間後、だいぶ下った所のに白い物体が見えた。
AXE「あった!!!あれだ!!!」
月明かりに照らされた白いビニール袋。中にはキンキンに冷えたビールがあった。
後輩「やりましたね!先輩!でも帰るのもヤバイ大変ですよ。もう朝になるし…。」
AXE「よーし、急いで戻って乾杯だー!」
下りよりもビールを探さなくて良い分、ハイペースで川を登る。後ろを振り向くと後輩が全然ついてきていない。
AXE「急げー!朝になるぞー!」
どうにかテント場にたどり着き、缶詰を温め、ビールを飲む。
AXE「うまい!苦労するとこれがまたうまいね!」
後輩「…。」
後輩はウトウトして寝始めている。
朝になりそのまま登山決行。後輩はバテバテなのは言うまでもない。我ながらひどい先輩だ。
アルプス山脈に登った時も、1週間の登山なのでビールを1ケース持って登山。真夏であったが雪がある所がありビールを埋めて冷やしていた。夜中に掘り出しに行くと、埋めた場所が分からなくなり朝まで雪を掘っていたという間抜けなこともあった。
徹夜&二日酔いで登山。
こんなことを高校生からやっていたのではろくな大人にならないと思っていたが、現在その通りのろくでなしの大人になっている自分に気がついた…。