それはある日起こった、ちょっとおかしな話し。
いつものように夜に仕事をしていた時に携帯にメールが
届いた。
送信者 川筋店長
件名 ？？
添付画像付き
本文
こんなんやつがいるんですけど…。
？？？
早速、添付画像を開いて見ると…
なんじゃこりゃ？水鳥か？？
訳も分からないので川筋店長に電話してみる。当時、川筋店長は大和店の店長を務めていた。
AXE「もしもし、何あの写真？」
川筋「店の倉庫にいるんです！」
AXE「カモだよねぇ、あれは。」
川筋「わからないです。近づくと凶暴で襲ってくるですよ。」
AXE「どこから来たの？なんで店にいるの？」
川筋「わからないっす。」
AXE「とりあえず、捕まえてみろよ。」
川筋「無理っすよ！デリが手を出したら噛まれました！鳥や動物の扱いは小野さんにまかせた方が良いかと…。」
確かに以前お話したように、スズメやメジロの保護をしたことがあったからだろう。
AXE「とにかく今から大和店に行くから。」
川筋「お願いします。」
早速、大和店へ向かった。
そこにはバイクをしまっている倉庫の奥の方に『そいつ』はいた。
「クェッ、グェッ！」と鳴き声を上げて警戒している。
そんなバカな。こんな住宅地の真ん中にカモがいるはずがない。人になついているわけでもなく、野生的な感じもした。
私が手を出すと『そいつ』は割と無抵抗に私の手に収まった。手に抱え、足を見てみると怪我をして血が出ていた。おそらく猫に襲われたものと見受けられた。
傷は軽傷で問題なく、軽く手当をしただけで済んだ。
さてどうする？
川筋店長と考えたあげく、大和駅の近くの『泉の森』という公園に池があるのでそこに逃がしに行こうということになった。段ボールに『そいつ』を入れて車に積み込み『泉の森』に向かった。
時間は営業時間も終わり、夜中であった。公園は真っ暗でゲートも閉まっていた。池がある近くのゲートまで行き、立ち入り禁止の大きな門をよじ登り、池のほとりにたどりついた。
そこで段ボールを開け『そいつ』を池に放った。
「バタバタバタ！グェッ！」と大きくはばたいて池の中心に向かって飛び立って行った。近くには水鳥の仲間のアヒルやカモが沢山いて、その群れにまぎれていった。
AXE「これで良いであろう。」
川筋「そうですね。」
そうつぶやき車に戻り大和店に向かった…。
どう考えてもなぜ？という思いだ。住宅地の真ん中にカモが…。という状況に２人して不に落ちない思いであった。
「まぁ、いっか。」と深くは考えないことにした。
後にも先にもないピザ屋のとんだ珍客であった。
以上、菊池店長のリクエスト話しでした。