「なんだ、あれ?」
「なんか怖いんだけど…」


そんな会話の三時間くらい前に相模原店に集合。
清水さんがなんやかんやで若干遅れて登場。

「やばいな、おしてる…」
そんなセリフもいつものこと。

今回の目的地は塔ノ岳という山。
塔ノ岳(とうのだけ)は丹沢山地の南部にある標高1,491mの山。愛甲郡清川村、秦野市、足柄上郡山北町の境目に位置する。
丹沢修験道の要であり、塔ヶ岳・御塔・尊(孫)仏山(そんぶつさん)など多くの呼称を持つ。
中近世には近郊農村の雨乞いの場として、或いは露天賭博の場としても賑わった。
かつて山頂には別称の尊仏山の由来となった尊仏岩があり、お塔と呼ばれ信仰されていた。
塔ノ岳の山名はその塔に由来する。この岩は関東大震災後の丹沢地震(M 7.3)で大金谷へ転落し現存しない。
(BY Wikipedia)


…転がり落ちた岩は戻さないのかね?それとも木っ端みじんになったのかね?

さて、小難しい説明はおいといて。
丹沢に属する山の第三位くらいに高い山に登ってきましたよ。

メンバーはいつものごとく、小野隊長、川筋副隊長、中野隊員、清水隊員、そして私こと佐々木隊員の五人。
小野隊長の車に荷物を詰め込みいざ出発。

めっさ道路混んでるんですけど…。
止まったままというわけではないけど、スイスイともいかず。


「まずいな…このままじゃ下山してる最中に日が暮れる。」

小野隊長がふとつぶやく。
じーまーで?そんな空気が車内に立ちこめる。

「…この道じゃなくてこっちの道を行けば間に合うけど地獄だよ?どうする?」
「そうですねぇ…」


隊長と副隊長がそんな相談をする。地理が苦手な私にはさっぱりな内容だったけど、結果は

「いろいろ辛いけど、時間が短縮できる地獄の道を登ろう♪」に決まったご様子。

隊長いわく「同じ景色が延々と続くから精神的に辛い」らしい。

登山コースが変わったので登山口も変わり、そこまで林道を一気に車で登って行く。

「ここは昔すげー攻めたんだよな。」

懐かしそうにつぶやく隊長。
でも前に車がいるからできませんね。ドンマイ、隊長♪

途中で「竜神の泉」という水が湧き出る場所があって、そこで前の車はストップ。
この水、名水だそうで、それを汲みに来る人がたくさんいるそう。前の車も名水目当てで来たようです。

前の車いなくなりました。前方には邪魔をするものは何一つありません。
あれ?なんだか車のスピードが増したようです。隊長、ここはカーブの多い林道です。横は崖です。そんなにスピードあげたら…



「あーーーー!!!」
「無理無理無理!」
「ちょ…怖ー!!」
「落ちるからー!!!」

騒ぎ立てる隊員たちにとうとう

「うっさいなぁ!これパジェロだから!もうちょっと信用しろよ!」




と、隊長がキレますがそんなのフルシカトで駐車場まで騒ぎ立てる隊員たちでした。



さぁ気を取り直して登山道に到着。ザックを背負い、いざ出発。

石が多いなぁなんて思いながら登っていると結構急な道になってきましたよ?
もはや会話なんかあったもんじゃない。一同黙々と登り続けます。
ところどころで休憩をとり、おやつを口に放り込む。


「な?景色変わらないから精神的に辛いだろ?」


いや、景色見る余裕ないです…。

途中ででっかい岩を発見。
どのくらいかっていうと

これくらい↓


でかー!!なんでこんなところに?とか思いながら再出発。
なだらかな道なんてあるわけない。ただひたすらに木の根っことかが突き出てる道を延々と登る。

前方に変な文字の書いてる岩を発見。


「え?何?」
ここで最初のセリフに戻る。
「南無とか書いてありますが…」
「だれか死んだの?」
「…」

「いや、成就って書いてあるから、何か祈願したんでしょ。なんかの合格とか。」
「ここで合格祈願ですか?」


そんな不思議な岩を通過し、さらに登る。後ろからでかい荷物を背負ったおじさんが登ってきた。その人は「歩荷(ぼっか)」といって山頂の山小屋に荷物を届ける人のことだそう。ご苦労様です。
また歩いていると少し開けたところに。


「あ!鹿だ!」





なんと立派な角を持っていらっしゃる。

「あ!メスだ!」





夫婦ですか?

小鹿もいて、多分家族。


「あいつは17年前にあった鹿だ…」
※AXEコラム単独登頂の悲劇2参照

隊長がつぶやく。
鹿って30年くらい生きるそうで、まぁ、そうであっても不思議じゃないんじゃないかなと。

また登って行く。階段を登って行く。

あれ?さっき見た歩荷のおじさんが…。もう行って帰ってきたようです。

そんなこんなで頂上に到着。めっちゃ風強い、寒い…。

いそいそと上着を羽織りまくるメンバー。

それよりなんて雄大な景色だろう!!

関東が一望できるという大パノラマ状態。
そして、日本一高い富士山!!

なんだここ?熱すぎる…!!

さて、頂上に来たらやっぱり飯でしょう。
鍋を用意し、具材と水を入れる。
今回のメニューは餅入り豚汁。うーん、シンプル!


待ってる間に写真をパチリ。


完成!

寒さと空腹でめちゃくちゃ沁み渡っていく豚汁。
いままで食べた中で上位に食い込むうまさ。
たまんねぇ。

昼食後、片づけをして下山開始。

ええ、下山です。
転ばないよう気をつけながら下りていく一行(特に私)。

あれ?見たことある人が…。

歩荷のおじさん、三度登場。

たまらず聞いてみる。

「おいくつですか?」
「56だよ。」
「何回登ってるんですか?」
「3000回だよ」


( д)゜゜3000とな?!
まじ山の男、いや、山の漢だ!!


その後、無事に駐車場に着き、滝を見物。

高!


車に乗って温泉に行ってご飯を食べて家路についた一行でした。

おしまい

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